菊池投手はすごい?

RYU

2009年10月29日 00:48

今、話題の高校生左腕、花巻東の菊池投手。

明日、9球団が名乗りをあげるのでは、というドラフト会議を控え、TVで特集をやっていました。

20年に一度の心技体を持つ選手・・・


僕も存在を知っていますが、それほど注目していませんでした。が、特集を見て変わりました。

毎日欠かさずにやる、というトイレ掃除。

1カ月の本代が3万円になることもあるというほどの読書家(僕が好きな斎藤一人さんの本も書棚に)

小さい頃から柔軟性を重視してトレーニングを行っていた、ということ・・・


この先は、僕の考え方です。ちょっと観点が人と違うと思いますが、変な人、と思ってお読みくださいね^^


・・・菊池投手がこうあるのは、間違いなく親や指導者の教育方針があったからだと思います。

なぜか、というと、そのどれもが、即効性のあるものではないからです。

すぐに成果を求めれば、即効性のあるものは魅力的です。しかし、「この子には5年後、10年後がある」と考える親や指導者であれば、それが『万能である』か、を考えるはずです。

万能とは、野球やテニスといった、ある分野だけに活きるものではないことです。


確かに、成果がでないことによってモチベーションが下がることはあります。しかしそれは、得てして親の考え方。だいたい14歳くらいまでは、「楽しい!」ことが子ども自身にとってはモチベーションなのです。

成果がでないことによって落胆しているのは誰ですか?親じゃないですか?いいや、違う、試合に負けて、子どもが落ち込んでいた。だから、落胆しているのは子ども自身で、子どもが成果を求めているんだ、とおっしゃると思います。

いいですか、負けて悔しがったり、落ち込むのは当たり前なんですよ。例え遊んでいるように見えたとしても、子どもは一生懸命にやっているんですから。

悪いのは、それに気持ちを合わせてしまう『心配性』の親のほうです。

子どもと大人の決定的な違い、それは、気持ちの切り替えの早さです。無論、子どもは早い。だから、集中力が大人に比べると続かないし、だからこそ、いろんなことに突発的に興味を示す。そんな風に好奇心旺盛だから、子どもは育つのが速いんです。

試合に負け、落胆している子どもを見て、こうではいけない、ああではいけない・・・そんなことを考える親を、子どもは鋭く感じ取ります。大概の親御さんは分かると思いますが、子どもは直観力が大人より鋭いんです。まだ理論的に捉える左脳は発展途上なんです。

子どもは、お父さん、お母さんが大好きなんですよ、本当に、、、だから、悲しませたくない。悩ませたくない。それじゃ、自分が『楽しくない』。




このスキャモンの発育発達曲線をご覧いただければ、小中学生がまだどれだけ大人の身体を違うのかを分かっていただけると思います。大人と子どもの違いを理解しようとし、子どもなりに一生懸命にやっていることを認めてあげなければ、恐らく将来は『平均』です。

平均とは50点です。50点でいい、というのであれば、大人の考え方でやらせればいいと思いますよ。でも、もしわが子に平均以上を求めるのなら、ちょっと考えてみてください。


子どもにもよるかも知れませんが、親が子を期待するって、ないものを求められている、っていうことです。昔は神社にお参りに行くと、「今まで生きてこれました。ありがとうございます」とお礼を言ったものです。しかし、今の時代、「息子の受験がうまくいきますように。」とか「試合で勝てますように」とか、本当にそれが愛情なんでしょうか??

指導者にも、「もっと厳しくしてください」とご指摘くださる方もいらっしゃいますが、それでは自分が子どもの頃、親に同じことを言われたかったですか?もっと言うと、会社に行ったら毎日厳しい上司が居て、怒鳴られて・・それを望みますか?果たしてそんなことを、『主役』である子どもは望み、その環境の中で育つのでしょうか?それが本当に、親の愛情ですか?


トイレ掃除をすることがえらいのではありません。乱読することがよいというのでもないでしょう。柔軟性がなくったって、勝つ人はいます。

『先のことをイメージしながら、今を楽しく生きる。』ただそのことが大切だ、と信じさせてくれた人に恵まれた菊池投手、なんだと思うのですね。


当たり前と言えば当たり前です。世間一般に、普通と思われていることが、おかしい。

そんなことを感じた特集でした。


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