互いに教え合う環境
互いに教え合う環境。
レッスンではウォームアップの時、ラダーを導入し、10種目をやることになっています。ラダーはSAQというトレーニング手法で使うツールの一つで、神経系を向上するために非常に有効です。それに加え、できた、できないが自分で分かりやすいため、修正ができるという利点もあります。ただ、ステップに慣れてしまうことで、動作に意識せずにやるようになってしまうと、効果がなくなってしまうため、注意も必要です。
ウォームアップで行っているのはそれほど難しくないステップなので、小学生でもすぐにできてしまうのですが、どうしても覚えられない生徒も中にはいます。
今日はできないステップがあった生徒に、他のみんなで教える時間を持ちました。最初のうちは、どうすればいいのか、分からない様子・・・最初は「外・中・中・外」と声で伝えようとしますが、うまくいきません。その後、一緒に寄り添うようにして声で伝え、そのうちに足を持って教える子もでてきました。9人いましたが、みんながどうすればいいのか、考えながら自分ができることをやっていた・・・そんな素敵な時間でした。
教えられていた子は、その後、元気がなくなっちゃうかな・・と思いましたが、その反対!誰よりも先に列に並んだり、とても積極的に。きっと、教えられた分、みんなに恩返ししよう、という心の現れなのかな、と思いました。
「人に教えると、自分が上手になる」そんなことを良く生徒に伝えます。自分が何気なくできていること。それを当たり前と思う子と、できない子もいる中で自分ができているということに”感謝”できる子。その、ほんのちょっとの考え方の違いが、今の時代には大きな差になって表れているような気がします。
早くうまくできるようになるのが、必ずしも良いことではない。そんなことを子どもの指導者として考えるようになりました。自分もまだまだ未熟で、子どもの気持ちを尊重できない指導になってしまうこともありますが、子どもらしく上達していくことを応援することも、勉強していきたいと思います。
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