8月からリューテニのエントリークラスである、キッズエリートクラス(年長~小2)と、チャレンジャーズクラス(初心者)の前半は全て英語でのレッスンとなっています。
将来、海外ツアーに出る選手を想定し・・・と、いうのもありますが、英語(外国語)とテニスのコラボレーションのすばらしさ、有益な点があるので実施することになりました。
リューコーチは1998年から2001年まで、フランスのリゾート企業、
クラブメッドと契約し、海外で働く機会をいただきました。欧米では本当に有名なリゾートホテルなので、たくさんの方とふれあえたのです。テニスコーチとして契約したシーズンが多かったので、コーチとして指導した方の国籍を数えれば本当にたくさんの国の方にテニスを教えてきたことになります。今考えれば、白地図を用意して塗りつぶしていたら、面白かったかも・・。
その独特の点数の入り方や、規格のあるコートサイズ、老若男女問わずできるスポーツ、チームをそろえなくてもパートナーが一人いればでき、それゆえ言葉が通じなくても楽しめるスポーツ・・・それが、テニスなんだ、って実感しました。
テニスの指導と英語の相性の良さという面では、日本語のように母音が多い言葉より、英語のような子音が多い言葉のほうが、早く言葉を発することができ、伝えたいときに間髪いれずに伝えることができます。例えば、ラケットを日本語で言うと「ラ・ケ・ッ・ト」と4つですが、英語では「ra・cket」と2つです。また、あぶない!というときも、「あ・ぶ・な・い」の4つに比べ、「care(ケァ)」と、1つになります。いやいや、実際はすばやく言うから、そんなの関係ねぇ!と言われそうですが、言いなれるとその違いはよーくわかりますよ。
また、言葉を「語学」として記憶するものと捉えるのではなく、相手に伝えるための伝達手段として捉えれば、何か楽しいものを学ぶために、英語を理解できないと楽しめないゾ!と思えば、なんとか聞き取れるようになってくるものです。指導の際に伝えるのは、「英語を全部聞こうとするんじゃなくて、知っている単語を抜き出して、そこから考えてみよう」ということ。実際は指をさしたり、目線で表現するので、慣れてきたこどもたちは、ちゃんと理解しています。例えば、英語はさっぱりなのに、一人きりで日本人のいないようなところにほっぽり出されたら、なんとかやっていきますよね。生きていかねばならないのですから。こどもたちは小さければ小さいほど、小さな世界に住んでいるのですから、英語が当たり前だと思えば、すばらしい能力を発揮するのですね。
それともう一つ、英語でやる大きな理由があります。それは、『リューテニが日本人による、日本人プレーヤーのための競技力向上システムを構築している』からこそ存在する理由です。ちょっとおおげさですが・・・。日本人の能力向上に、団体での行動というのは不可欠な要素だと思います。日本人は団体の中で本当の力を発揮します。リューコーチは以前、海外で学んできた欧米のクラブシステムが一番だ!と思っていました。すなはち、少人数制でないと、効果は期待できない、というものです。欧米では、グループレッスンでうまくなれると思ってはおらず、あくまで上達志向の強い生徒はプライベートレッスンで上達しようとします。でもそれは、欧米人ならではの気質、育成環境があるからこそ、効果が出てくるものです。もちろん、全国8くらいに入るようなレベルの選手は本当のコーチングは”能力を引き出すために”必要と感じますが、そうでなければ日本人にとってプライベートレッスンは”コーチに頼ってしまい”、自立した選手が育たないのです。難しいのは、『個別指導優位』の日本の学習環境において、こどもやその家族が、「やっぱりプライベートじゃないと、ダメね・・」と、目先の結果を欲してか、それを頼ることにあります。
お金を使い、コーチに頼るのでは本当に『自立した』日本人テニスプレーヤーになれるのかな?と思うのです(これにはまた海外で実感した出来事があるのですが・・割愛します)。チームメイトを信頼し、サポートしサポートされる中で、自分が一生懸命にできるのは周りの人あってのこと、と感謝の気持ちを持ち、本当に頼れるのは自分自身しかないという状況の中で、やるべきことに集中すること。英語でよくわからん言葉を発しているコーチを真剣に聞きつつも、分からなければチームメイトに聞いたり、教えたりする、といういわゆる『横のつながり』が『縦のつながり』である、個別指導よりも重要視されるべきなのではないか、、と思うのです。
回りくどくなりましたが、英語でやる大きな理由、というのは、『通じない良さがあるから』です。そこまで考えているのか!?と言われそうですが、そりゃそうです。「英語でやる?まずは日本国内で勝てればいいんじゃない?」と言われれば、今教えている子は人生一度きりなんだから、まずは、なんて言ってられないでしょう。一部の子が伸びていくのではなく、チーム全体が伸びていく方法を取るのが、私の考えです。
前例のない試みゆえ、イメージがわかない方が大半のようです。無形のものですから・・見てもらわないと、このすばらしさはわからないでしょうね。。

うれしいことに、16日には下江町の学習塾
フレンズさんと、21日には高塚町にある英語のおうち(英会話教室)”
Fun Fun Club”さんとコラボレーションを実現しました。本当にありがたいです。
テニスをするのも、英語を学ぶのも、使うのは一つっきりの『脳』です。楽しいことに脳を働かせすぎておかしくなった人はいない、といいます。また、運動をしているときのほうが、脳は活性化している、というのは良く知られていますね。