菊池投手はすごい?

今、話題の高校生左腕、花巻東の菊池投手。

明日、9球団が名乗りをあげるのでは、というドラフト会議を控え、TVで特集をやっていました。

20年に一度の心技体を持つ選手・・・


僕も存在を知っていますが、それほど注目していませんでした。が、特集を見て変わりました。

毎日欠かさずにやる、というトイレ掃除。

1カ月の本代が3万円になることもあるというほどの読書家(僕が好きな斎藤一人さんの本も書棚に)

小さい頃から柔軟性を重視してトレーニングを行っていた、ということ・・・


この先は、僕の考え方です。ちょっと観点が人と違うと思いますが、変な人、と思ってお読みくださいね^^


・・・菊池投手がこうあるのは、間違いなく親や指導者の教育方針があったからだと思います。

なぜか、というと、そのどれもが、即効性のあるものではないからです。

すぐに成果を求めれば、即効性のあるものは魅力的です。しかし、「この子には5年後、10年後がある」と考える親や指導者であれば、それが『万能である』か、を考えるはずです。

万能とは、野球やテニスといった、ある分野だけに活きるものではないことです。


確かに、成果がでないことによってモチベーションが下がることはあります。しかしそれは、得てして親の考え方。だいたい14歳くらいまでは、「楽しい!」ことが子ども自身にとってはモチベーションなのです。

成果がでないことによって落胆しているのは誰ですか?親じゃないですか?いいや、違う、試合に負けて、子どもが落ち込んでいた。だから、落胆しているのは子ども自身で、子どもが成果を求めているんだ、とおっしゃると思います。

いいですか、負けて悔しがったり、落ち込むのは当たり前なんですよ。例え遊んでいるように見えたとしても、子どもは一生懸命にやっているんですから。

悪いのは、それに気持ちを合わせてしまう『心配性』の親のほうです。

子どもと大人の決定的な違い、それは、気持ちの切り替えの早さです。無論、子どもは早い。だから、集中力が大人に比べると続かないし、だからこそ、いろんなことに突発的に興味を示す。そんな風に好奇心旺盛だから、子どもは育つのが速いんです。

試合に負け、落胆している子どもを見て、こうではいけない、ああではいけない・・・そんなことを考える親を、子どもは鋭く感じ取ります。大概の親御さんは分かると思いますが、子どもは直観力が大人より鋭いんです。まだ理論的に捉える左脳は発展途上なんです。

子どもは、お父さん、お母さんが大好きなんですよ、本当に、、、だから、悲しませたくない。悩ませたくない。それじゃ、自分が『楽しくない』。


菊池投手はすごい?

このスキャモンの発育発達曲線をご覧いただければ、小中学生がまだどれだけ大人の身体を違うのかを分かっていただけると思います。大人と子どもの違いを理解しようとし、子どもなりに一生懸命にやっていることを認めてあげなければ、恐らく将来は『平均』です。

平均とは50点です。50点でいい、というのであれば、大人の考え方でやらせればいいと思いますよ。でも、もしわが子に平均以上を求めるのなら、ちょっと考えてみてください。


子どもにもよるかも知れませんが、親が子を期待するって、ないものを求められている、っていうことです。昔は神社にお参りに行くと、「今まで生きてこれました。ありがとうございます」とお礼を言ったものです。しかし、今の時代、「息子の受験がうまくいきますように。」とか「試合で勝てますように」とか、本当にそれが愛情なんでしょうか??

指導者にも、「もっと厳しくしてください」とご指摘くださる方もいらっしゃいますが、それでは自分が子どもの頃、親に同じことを言われたかったですか?もっと言うと、会社に行ったら毎日厳しい上司が居て、怒鳴られて・・それを望みますか?果たしてそんなことを、『主役』である子どもは望み、その環境の中で育つのでしょうか?それが本当に、親の愛情ですか?


トイレ掃除をすることがえらいのではありません。乱読することがよいというのでもないでしょう。柔軟性がなくったって、勝つ人はいます。

『先のことをイメージしながら、今を楽しく生きる。』ただそのことが大切だ、と信じさせてくれた人に恵まれた菊池投手、なんだと思うのですね。


当たり前と言えば当たり前です。世間一般に、普通と思われていることが、おかしい。

そんなことを感じた特集でした。



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この記事へのコメント
素晴らしい洞察力ですね
ヒーローも同じように思います
例えば、将来の為の長期積立預金
中期の、定期預金や投資
日頃の普通預金
楽しみ為の現金

お金だと、金額が解って、貯めやすいけど

トレーニングや練習では
この様に計画的に、なかなかやり難いんだよね
だけど、一流の人は、みんなやってる

真似して、やることが大事だよね
慣れない内は、このトレーニングは長期+ポイント5とか
ポイントを作って、トレーニング通帳作るのも、方法かな?
貯まって行くのを見ると数字で解るし、嬉しいかも?
Posted by ヒーロー at 2009年10月29日 03:20
Ryuちゃん、まさにあなたの言うとおり。
まったく、私も日頃から同じ考えです。
そういう親!!!!!目の当たりにしたこと多々ありますよ。
昔、ある生徒さん(年長さん)、丁寧に指導していましたら、お母様からクレーム。「もっと怒ってください!!!優しいので怒る先生につかせます」と・・・・
その後、ピアノは上達しませんでしたね。
小3の時に見かけたのが最後かな。。。発表会も酷い内容の演奏でした。
年長さんの頃からすでに、お母様がが怒るためにピアノのレッスンに通わせてるように思われましたね。
これは、ほんの一例です。

「植物を育てるのと同じですよ。」と、お話しします。
種をまいて、すぐに花が咲くわけではなく、栄養を与えすぎても水をやりすぎでも育ちません。
それで、ご理解頂いた親御さんも大勢いらっしゃいます。
その生徒さんたちは、ステキな大人になっていますよ。
Posted by エリさん at 2009年10月29日 10:51
>ヒーローコーチ
それ、面白いですね!
僕はいろいろなことには気づきますが、なかなか「では、どうしたらいいの?」と行き詰ります・・・
でも、ヒーローコーチは具体的に解決策を考えるから、いつもすごいと思います。
どのようなオンコートでの指導をしていくか、だけではなくて、先を見据えた(とはいっても、将来テニスプロになる!と決めきったことではなく)環境づくりを一つのスクールの形として提供できるよう、動いていきたいと思います。そのためにはやはり、テニスだけではない、他の分野の力が絶対に必要と感じます。
また、勉強させてください!
Posted by リュ~コ~チ at 2009年10月29日 10:56
>エリさん
素敵な大人・・・そうですよね!
大人って、なってみるといろいろと大変なことはありますが、よく考えると子どもの頃の方がいろいろと大変だったかも知れませんね。自分の成長という変化への対応、なんでかわからないことでも、とりあえずやってみるしかないストレス、子どもは遊びを通して学ぶことも多いと考えると宿題は残業ともとれるし・・・。
だから最近は、ことあると子どもたちに「いいかい、今が一番大変だよ。大人になったら楽しいよ!大人になって楽しい思いをするために、今、大変な思いをしているんだよ。」
って。

また勉強させてくださいね!
Posted by リュ~コ~チ at 2009年10月29日 11:04
まさに!!!
今が大事、好き嫌い無く何でもやって、できてもできなくても何でもやっておこう!、脳みそよく使かいなさ~~い、今使わないと腐っちゃうよぉ~~~、と生徒さんに常日頃言ってます。
長い目で見ると、少し不器用な子供の方が伸びると感じています。器用な子は、ある時できないことに出会うと、回れ右してやめてしまう。少し不器用な子は、できないことが当たり前だから、できるための方法を知っている。

また、親がこれは嫌いとか、これはやらないと言っていると、子供まで同じように嫌い&やらないと言い出しますね。
やってもみないのにどうして嫌いといえるのか??と!!!
子供時代は、好きとか嫌いとか20年早い!!と思うよ。
こういう話題は、エキサイトしちゃう・・・・
失礼いたしました。
Posted by エリさん at 2009年10月29日 13:49
初めてまして…コーチ、そして皆さんのコメントを読み 大変共感致しました。

私の息子もテニスをしています。いろんなコーチに出会いました。 その出会いの中で、親子して学んだ事は、技術だけ学んでも駄目なんだ!生活の中にも一つ一つ テニスに繋がる物がある事を学びました。そして…力をつける事は、自分次第! いろんな保護者がいます。 コーチの思いを 貫いて下さい。応援しています。
Posted by ポッチママ at 2009年10月29日 23:53
はじめまして
てるてる坊主22と申します。

リュ~コーチのご意見、また皆さんのコメント素晴らしいですね。
自分も教員を目指していた頃もあり、またサッカー等を通して
子どもたちと関わることが大好きです。

心・技・体とはまさにその通りだと思います。
良い選手とは・・・やはりメンタルの本当に強い選手
メンタルは競技だけではなく、その他のところにもおおいに現れるんですよね。

同感です。

てるてる坊主22
Posted by てるてる坊主22てるてる坊主22 at 2009年10月31日 12:04
>エリさん

間があいてしまい、失礼しました。
エキサイトする気持ち、よくわかります!いろんな親がいて、面白いですし、また、勉強になります。
確かに、結論が早い子が多いですね。できない、と思ってしまい、それが足かせになって心理的に身体力にはどめをかける、というのも成長によるものと思いますが、そこから頭を使えるかというところは改善の余地があると思います。
脳は使えば使うほど頭がよくなると言うようですから、この点を楽しく指導できる指導者になりたいと思っています。
ピアノの指導も、エリさんのように子どもの成長を踏まて指導されると、一筋縄ではいかないようですね。顔晴りましょう!!
Posted by リュ~コ~チ at 2009年11月02日 16:26
>ポッチママさん

はじめまして!コメント、そしてうれしいお言葉をありがとうございます^^

先を見据えた指導というのは、競技上の結果を出すことを最優先にせず、成果がすぐに見えないため、非常に分かりにくいものです。そのため、受ける側にも理解が必要で、指導者側には受ける側に納得してもらえることが必要と思います。そして、成果を勝ち負けで判断する風潮のある現代社会ではなかなか難しく思います。

僕は本物の指導というのは『万能』であり、『即効性』があるものだと思っています。ここでいう即効性というのは、競技上の結果を出すという相対的なものではなく、自分の上達として感じられる絶対的なものです。そこを感じさせてあげることが、指導者、そして親の大切な役割なんでしょうね。

ポッチママさん、ご子息の良きサポーター&マネージャーとして、これからもがんばってくださいね!
Posted by リュ~コ~チ at 2009年11月02日 16:54
>てるてる坊主22さん

はじめまして!コメントを、また共感をいただき、ありがとうございます^^

心技体の心が最初にあるということ。技術も体力も、心(気持)ありきであること。心を魂と捉えると、心を成長させることは、肉体と魂の化合物である人間を成長させることであること。

そんな風に考えると、メンタルの強化はすごく大切なことだと気づかされます。メンタルの強化の仕方を確立させて、強化することによって自分の上達につながることを納得してもらえるように、していきたいですね!

また情報交換など、よろしくお願いします!
Posted by リュ~コ~チ at 2009年11月02日 17:04
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