今週、RTA(リューテニスアカデミー)ではRTAワールドツアーが行われています。
毎年4回、1週間全てのレッスンに”国”をあてがい、あたかもその国に遠征して大会に出場・・・という雰囲気だけでも感じてもらおう、と企画したものです。でも、ですよ、こどもはイメージの天才ですから、少し説明したり、世界地図を持っていったり、その国の国旗の入った賞状をあげると、本当に喜んでくれるんですね!
この企画も、明日でもう2年目が終了します。その間にも、いろいろあったなあ・・・。
今日は金曜日。金曜はフリーコース生だけの練習日で、主に準育成の子達が多く来て練習します。今日はトレーニングと、一緒に打つ時間を多くとりましたが、みんな上手になっていてうれしくなりました。特に選手コースでもなく、コーチが少人数で相手をしているわけではないですが、『みんなで』上手になっているんだなあ、と感じました。
勝たせることはとても難しい。たくさんの子が勝利を信じて練習しているわけですから、一筋縄ではいきません。それでも、成果第一に走るのではなく、どんな成長の仕方をするか、どんな上達の仕方をするか、すなわち『プロセス』を大切にしたい、という気持ちを、常に持っています。
テニスを通じて、生き方のエッセンスを学んでくれたら、それでコーチは幸せです。
リューテニ10か条リューテニ10か条
1、自分からあいさつしよう(自分からあいさつできる人は、夢が叶います)
2、本を読もう(知識が豊かな人は、いいことがたくさんわかるので、得をします)
3、声を出そう(お互いに声をかけあい、元気を分け合おう)
4、出し切ろう(出し切る人は、出世します)
5、一球一球、気持ちを込めて打とう(2度と同じボールを打てませんよ)
6、ボール拾いは協力してやろう(共同作業はみんなでやると楽しくて早く終わります)
7、ナイスプレーは褒めたたえよう(自分がナイスプレーをしたかったら、ナイスプレーの神様に気に入られよう)
8、プレー前に、安全を確認しよう(注意一秒、怪我一生)
9、道具を大切にしよう(道具にも命があります)
10、知っていることを教えてあげよう(教えるとは、自分が学ぶこと)
これらを大切にしながら、例え試合で勝てなくたって、その人はきっとテニスをやっていてよかった!と思ってくれるでしょう。勝てる人は幸せです。でも、心が伴わない成果は、不幸を招きます。
だから、心の教育をする。心を育む。これが、私のやりたいことであり、リューテニである所以です。しかしやはり、最終目標は、ワールドクラスの選手を育てることにあり(これを理由に、日本に帰ってきましたから)、それはいまだに変わっていません。
心の伴わない経済的な豊かさが、今の世の中の問題をつくりだしているように、心の伴わない選手を育てる気はありません。これだけできればよい、自分だけよければよい、といった心ない態度は、視野の広さが影響すると思います。これからの世の中、お金ではなく、情報の世の中です。視野の狭さは、情報が入ってきにくい環境をつくります。
こどものころ、視野を広げるにはどういったことが考えられるでしょうか。私は、こう考えます。視野の広いたくさんの大人と接する機会を多く持つ。様々な経験をする。様々な場所に足を運ぶ。情報として、どんなものに価値があるか、というと、1番に、自分の体験したことであり、2番目に他人の体験を見聞きすることです。ですから、生徒には、いろいろな体験ができる環境を用意し(自らの体験)、コーチ自身が視野を広げ多くの体験をし、またいろんな人と交流し、生徒に伝える(他人の体験を見聞き)ことが大切と思うのです。
テニスをはじめたことで、他の体験をする機会を持てなかった。だから、選択肢がなくって、テニスを続けている。こんな生徒は、絶対に育てません。どんな一流選手も、人生=テニスなんて考えていません。オレの人生はいろいろあるが、テニスは自分が一番表現できるツールだ、くらいにしか思っていないと思います。だからといって、決して手は抜いていない。テニスくらい全力で取り組めないで、満足に生き抜くことなんてできない、からです。
株式会社スポーツフォーオールの代表として、信念を持ちながら視野を広くもって事業を行う。そして関わるスタッフやコーチ自身にも視野を広く持ってもらい、オープンな心で仕事をすることで、そんな大人たちと接するこどもたちが成長する。こどもたちにも、多くの体験を提供し、あることで「もっと上を目指したい!」となれば、その環境を提供する。そして目的を同じくする子達が交流できる環境をつくり、さらに視野を広げ、体験したことを次の世代に伝える。これが、我が社、SPORTS FOR ALL理念です。
この考え方を、一番にわかってくれているのが、リューテニの生徒たちだと思います。私のものではないですが、自慢の生徒です。
明日がRTAワールドツアー冬季大会、そして、RTAワールドツアー2008の最終日です。2008の最終ランキングが決定します。いろんな意味で一区切り。これからのリューテニが、リューテニ生徒たちが、とても楽しみです!!