こどもにスポーツをさせるな



今、読んでいる本です。

スポーツ指導者のくせになんだ!と罵声をいただきそうですが、僕は少し変わってますので・・・
でも、誤解を恐れずに言うならば、スポーツ指導者という職業の、社会的なステータスを高めたいからこそ紹介したい本です。

「暗いニュースが多いですね。それでは明るく、スポーツの話題です」とニュースのスポーツコーナーに移るとき、スポーツが社会から”切り離されている”ような感じを受ける。『娯楽』として現在も受け取られている日本でのスポーツの在り方を感じる瞬間です。

さらにその明るいはずのスポーツ界にも、麻薬問題、暴力などのニュース性の話題が目立ってきたと感じます。その影で、親に”やらされる”子どもが無数にいることを身近でも感じます。少し特定のスポーツに才を見出したからといって、『勘違い』する親、そしてその親に翻弄されるように、上っ面の技術だけを求めていく子どもたち。

石川遼くんや浅田真央ちゃんの活躍に目を輝かせる子を見て、親が先回りをする。子どもが、好奇心の塊=興味が移ろいやすい感性をもつのに、大人の凝り固まった感性で捉え、行動してしまうのがパターン。そんな感じですね。

テニスならテニス、ゴルフならゴルフ。それしかやらない子が、世界に出ける保障はありますか?そんな子が社会生活を送っていけるのでしょうか?

親だけではありません。スポーツを取り巻く環境もおかしい方向に進んでいます。不景気だからといい、なんとか自分のところに囲い込もう、という考え方が一般化しています。確かに、商売とはそういうものかもしれません。しかし、もっとオープンであるほうが、スポーツ事業全体にとって利益があるはずです。テニスならテニス以外のスポーツから、サッカーならサッカー以外のスポーツから学べることがたくさんあるのです。スポーツは、もっとオープンになることで、スポーツ以外の情報も取り入れ、もっと発展していく、それがスポーツを単なる”娯楽”ではないと受け取られるポイントだと信じています。


スポーツ指導者のステータスを高めたい方に、ぜひ読んでいただきたい!そんな本です。


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