この映像はマルチナ・ナブラチロワとメアリー・ジョー・フェルナンデスがテニスをやっているシーン
しかし、何か変だ。
これは小さい子が普通のテニスコートでテニスをやっている状況を表現したデモ、場所はミッキーがいるので、ディズニーランドだろう。
ボールを早く打つことができないため、お互いに動きもゆったり、止まってしまうのもわかる。
しかし、小学生も高学年くらいの競技者であれば、速いボールを打つこともできるようになる。問題は、ボールが打てるようになってからそれまでの間に、予測力、俊敏性、とっさの対応力を身につけることをやっているかどうかである。
小学生の時期までは神経系が急速に発達する。そのあとに、筋力が伴ってくるのだが、大きなコートだけで練習をしていると、筋力がついて速いボールを打ちあえるようになった→神経系のトレーニングになるわけで、発達の段階からすると、アベコベである。
まだ跳ねるボールに対応できない頃から神経系はぐんぐんと、5歳ごろまでに80%成長し、小学校を卒業する12歳ごろには大人と同じくらいにまで成長する。
神経系は、その成長段階を見た目では判断しにくい。5歳で80%とはいっても、大人の8割の能力が出せるかといったら、そうではない。筋力などの出力系や、集中力といった精神状態のコントロール力など、その他の要因も関わっているのだ。
ボールを大きく飛ばせるようになった、上手に打てるようになった、ということだけで、安易に大きなコートでの練習に完全に切り替えることは、神経系の伸びが期待できる頃を無駄に過ごしているかも知れない。
小さなコート、柔らかいボールを使い、互いの選手がコースをついたり、強弱をつけたり、回転を調節したり、フェイントをかけたり、ネットプレーに挑戦したり・・・互いが近いからこそ、ゲームの中で神経系は育てられるのである。
日本人は、体格的にも、俊敏性において高い能力を持つ人種といわれる。地面に作用する上でキーポイントになる骨盤が低い位置にあり、すばやく地面を蹴れるためであるようだ。しかし、筋力・上背・脚の長さといったところで一般的に体格的に劣る、と言われてしまうし、短距離のトップスピードというところでは大差がある。(これに例えるのは非常に悩んだが、ゴ○ブリは、接地面すれすれを動くため、非常にすばやいが、やはりトップスピードは遅いだろう。)
この能力の特徴をつかみ、活躍している日本人選手がいる。クルム伊達選手である。ボールの上がり際にスッと入り、上がり際でまだ相手のボールのパワーがあるうちに自分の打球へと変える。いわゆるライジングショット。これを可能にするのが、素早い反応、つまり、神経系の役割だ。
伊達さんを育てた小浦さんの本を読んだのだが、小学生のうちからどんなことをするにでも一生懸命で、特にテニスは強化らしい強化はしていなかった。練習では、できないことがあると帰ってしまい、人が見ていないところでできるまでやっていたそうだ。また、ランニングのときにもずーっと同じペースで走るのではなく、7秒全力で走り、20秒流す、の繰り返しを延々と繰り返した。ダラーッと長々と練習するのではなく、メリハリのある習慣をつくることで、ライジングショットの基盤をつくり、より確固たるものにしているのだと思う。
なぜ長いブランクを経てカムバックした39歳のクルム伊達選手が、今日本のトップに返り咲き、世界のトッププレーヤーにも勝利できるのか。それは、単純に日本人が、日本人たるべきことをする大切さを知り、実践しているからなのだと思う。今は知らないが、引退前は世界ツアーに炊飯器を持って行ったくらいだ。
この神経系を育てる形の練習を、神経系が伸びる時期にやっていくこと。幼少期の子どもたち、特に日本人には大切なことだと思うのだ。
その後、筋力がついてきて速く打球できるようになる。ボールをコントロールすることがゲームで勝利するために絶対必要なことだ、と刷り込まれた子は、速い打球でもコントロールしようとする。もちろん、足の筋力もつき、より広いコートカバーができるようになっているから、そこでコートが広くなっても基本的に『動きのリズム』は変わらない。つまり、神経系をフルに使う状態を体得しながら広いコートに移行するのである。
キッズ・ジュニアのテニス指導とは、キッズ・ジュニアのときに勝てるテニスが優先順位の先に立ってはならない。子どもたちの成長を踏まえ、キッズ・ジュニアのときに重点を置くべき内容を踏まえた指導であることが、大切なのではないだろうか。
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