先週末の土日と、花川テニスコートにて『遠州小中学生シングルステニス大会』が行われました。
リューテニの選手たちは他所属の子を含め12名出場し、二人が各部門7位と健闘しました!
また、ほとんどの子が3回戦以上進出でき、これも立派なことです。
でも、さすが上位常連の子たちは1歩も2歩も上のプレーをします。まだまだだなあ・・
2日間、朝から夜まで会場に居て、試合やコート外の様子をうかがっているとき、感じたことがありました。
小4の部~中2・3年の部までありましたが、歳が上の部門になるにつれ、もちろん上手なんですが、心から楽しんでいない・・・ような気がしたのです。
知人から言われて、なるほど!と思ったのですが、テニスをするとても良い環境に育ち、早く(技術が)成長しすぎて成熟を感じてしまっていて、これから何を求めていけばいいのかがわからずにいる。。
また、上位の子たちは当然、東海大会~全国、なかには国外へ出た子もいるでしょうが、外を見る機会や参戦する機会があり、上の子たちを見る中で自分の限界を感じてしまっているのではないか、と。
ふと思ったことがあります。日本のテニスプレーヤーは本当に上手で、平均的になんでもできる印象がありますが、アメリカのUSTAのトーナメントなんかを見ると、「おいおい、こんな太った選手が出て、大丈夫かい?足も遅いし・・・・って、この人、めちゃくちゃ強い!」っていうのが結構あります。
平均的に能力を伸ばすことの弊害?っていうか、ある程度”完璧”に近づいてしまうと(もちろん、やるべきことは他にもたくさんあるでしょうけど)これから自分がグンと伸びる可能性が感じられないのに、もうすでに負けている・・・ってことは、俺にはテニス選手としての未来はないってことか!?と感じる選手もいるのではないのかな。。。
ことさら、日本人は自立が遅く、それに伴い、熟成(成熟)するのも遅いのです(特に日本男児)。それを、世界のスタンダードに合わせて「早く技術をマスターしないと世界においていかれるゾ!」とばかりに早く積み込みすぎている・・のかもしれません。
それはわかっているけど、早いうちに(テニス選手として食べていけるかどうかの)判断をしないと、(学生としての)進路をどうするべきかに影響してしまうから、早く技術をマスターさせて、未来の予見(この子に将来性があるかどうか)をする必要があるからしょうがない、のかもしれません。
そう考えると先進国の教育環境は、日本のテニス選手がしっかりと成熟するためには合っていない、とも言えるでしょう。
高校野球ではないですが、高校や中学で”燃え尽き”て、もうテニスはやらない!というのもさびしいものです。テニスは、生涯スポーツとしてもすばらしいのです。
先が見れない(夢をもてない)のに、”とりあえず”高校進学や大学の推薦入学のために、テニスの成績や腕前を使うのは、チョット寂しさを感じます。
あ、もちろん、夢を持ち、しっかり将来のビジョンを持ってやっている子やご家族もいるでしょうから、あくまで私の所見ですよ!!
テニスコーチとして、テニススクールの運営をしている者として、どのようにテニスを指導していくべきか、どのような環境を提供していくべきかを考えた2日間でした・・・
ところで!
この2日間に、まだリューテニでテニスを始めたばかりの、ちびっ子たちがお母さんと一緒に見に来てくれました!
「リューコーチ、来たよ!」と私を見つけ、元気に駆け寄って来てくれました!
さらにうれしかったのは、リューテニの選手はどこにいるの?と、選手たちの応援に来てくれたことなんです。まだ、ルールもわからない、テニスの競技としての面白さもわからない子たちが、ですよ!!
実はリューテニは現在、選手クラスをジュニアクラスと切り離し、”特別な”クラスとして扱っていますが、これには理由があります。
ときどきイベントなどを通じて交流をしているのですが、そのときにやさしくしてくれた選手(とはいっても、小学校高学年~中学生です)を、ちびっ子たちはちゃんと覚えていて、戦っている姿を見たい!と親をひっぱって来てくれたのです。
「リョーコーチどこ??」
「サキちゃんどこで試合やってるの??」
そして、試合を見ては、応援してくれました(ルールがわからないので、タイミングは悪いですが^^)
「カモン、カズマサ!!」
「ガンバレガンバレ、サキちゃん!」
そう、あなたたちはちびっこにとっては、憧れの存在なんですよ!
雲の上の存在・・・でも、自分に優しく接してくれる。
そんな”スター”に、人は注目するのですよ。
大会中、他の誰がそんな無邪気な応援の声をもらっていましたか?
あなたたちだけですよ!それは、スターの特権なんですよ!!
そして声にこたえ、これからもがんばりなさい^^
試合で優勝することよりも、すばらしいこと
それは、遠くてもその人の活躍を見に行きたい!と人のココロを動かすことです。
勝つことは自分が一生懸命にやればできるかもしれないけど・・・
自分以外の人が試合会場まで来る、というのは、
自分がいくらがんばってもできないことなのです。
強すぎて敵となる人がいないコート上での『無敵』の選手より、
あの人の試合は、お金を払ってでも見に行きたい!って思わせるような、
コート外での『無敵』の選手を、
目指してほしいなあ!!!